次男は相変わらず細い管を肛門から出し、閉塞が起こらないようにしていたが、状態は落ち着いていた。

絶食はかわいそうだが、ヤクルトや飴などは許されていた。

院長より検査結果のお話があると連絡を受けた。

夫婦だけで指定された部屋を訪ねると、そこには院長先生がおひとりで神妙な面持ちでおかけになっていた。

先生の前に二人で座り、お話しを伺う。

先生はゆっくりと説明してくださった。

癌です。

進行しています。

顔つきの悪い癌です。

低分化型腺癌です。

手術は免れません。

この若さでこれほど進行した癌はわたしも初めてです。

うちの病院でも手術はできますが、どこの病院でもご紹介します。



どの時点で言われた言葉だったかは記憶が曖昧です。



私が聞いたのはたった1つ。

「それで、治るんですよね?」

院長先生はなんとおっしゃったのかは思い出せない。